先日、那覇市にある「しゅりの泉保育園」が落成しました。敷地はゆるやかな傾斜地で、1階が駐車場、2階から上が保育施設です。「園舎そのものが遊具」をコンセプトに5つの「遊び場」を設けました。
【第一の遊び場】は、1階の玄関アプローチを数段上がると見えてくる中間階の園庭とそこに隣接する半戸外のデッキテラスです。デッキテラスと園庭との間には大きな段差が生じましたが、「土管トンネルのある小さな丘」をつくり、その上を子どもたちが行き来できるよう工夫しました。トンネルをのぞき込んだり、くぐり抜けたり、楽しんでいるようです。
【第二の遊び場】は、園庭からトンネル丘を上って2階デッキテラスに入り、さらに「はしご穴」を登って3階デッキテラスへと入る一連の空間です。新たな試みで設置したはしご穴も格好の遊び場です。地上に広い園庭の確保が難しいため、こうして立体的な工夫をしています。3階デッキテラスはランチルームと繋がり半戸外での食事も可能です。
そのランチルームの横に【第三の遊び場】として、一層分の高さを三分割した「こどもサイズの隠れ家」を設けました。暖かみのある立体的な木製のアスレチックで、こどもの好奇心をくすぐる楽しい空間です。その上に【第四の遊び場】として4階にあるのが多目的ホール+舞台です。室内でも思いっきり駆け回ることができ、様々なイベントにも対応できます。
屋上は園庭として整備し、小菜園、プールや水遊びができる「天空の滝」を設けました。そこは夏場の涼をとりつつ、めいっぱい水と戯れることができる【第五の遊び場】となります。そのほか、ランチルームにはこどもキッチンを設けて、ムーチー、ホットケーキづくり等のクッキングも可能に。多目的ホール横には図書コーナーなども設け、知的好奇心を満たせるよう工夫しています。