株式会社渡久山設計

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豊崎中学校

けっして十分とは言えない広さの敷地条件の中で、コンパクトで機能的な施設となるような計画としました。 学校での生活が生徒は一日の大半を過ごすことから、より安全で快適な環境であると同時に、単なる教室で勉強する場所ではなく、楽しく充実した時間が過ごせる学校となるように、多くの⼯夫と配慮を⾏いました。 また、この施設は豊崎地区の津波災害における緊急避難場所としての機能を有し、施設開放等で地域の人達に利⽤してもらうことで、⼈々が集い、地域の核となることと思います。

 

玄関ホールに接して、幅5mの木製床の大階段を設けました。階段にベンチを併設させることによって、階段という機能だけではなく、自由な使い方を誘発する空間を考えました。
例えば、集会や発表会、またはベンチに腰掛けておしゃべりをする、本を読むなど、使う人が好きなように色々な時間をここで過ごすことによって学校生活の中で記憶に残る場所になればと思います。
図書室は学校の中心となる重要な場所となるように、1階昇降⼝から⼤階段を上がった位置で建物の中で最も利⽤し易い場所に計画しました。
室内には、一人用の学習机や丸形ソファを設置するなど学習に適した環境としました。
また、閲覧スペースを吹抜けとすることで、明るく開放的な空間としました。
音楽室の内装は、床がひのきフローリング壁がシナ合板で⽊質の材料を使⽤することで柔らかく、温かみのある空間となりました。

幅5mの大階段

明るく開放的な 音楽室

温かみのある音楽室

 

廊下は、災害時の避難場所として利⽤する為、従来より広く計画しました。廊下では、学年ごとの集会等、様々な活動が可能
となる多用途な空間となりました。
4 月16 ⽇に豊⾒城市⽴豊崎中学校の開校式が⾏われました。同市、伊良波中学校の⽣徒数増加に伴う分離新設校として開校しました。
少子高齢化が進む中、生徒数増加による中学校の新設は全国でも珍しく、県内では23年ぶりとのことです。

災害避難場所となる広々とした廊下

 

■屋内運動場(アリーナ)

■屋内プール

■武道場

 

DATA
校舎棟:RC 造 地上5 階建て
延床面積:11,150 ㎡(3,378 坪)
屋内運動場棟:RC 造一部SRC 造4 階建て
延床面積:5,588 ㎡(1,693 坪)

開校式の様子

2024年9月03日